①歌がうまくなる秘訣

みなさんがとても発声練習の時に真剣なので「発声について」のページを開設します。

全員で発声練習をしていると一人ひとり問題があってもなかなか名指しで教えてあげることができません。また、それぞれの人にそれぞれの良い点と直さなければならない点がありますので、本当に上手になりたいならば個人レッスンを受けるしか方法はありません。しかし、歌は何か悪い点を直そうとしたりして考えるとからだの一部分に力が入って余計にうまくいかずに声がでにくくなる場合があります。小学生は4年生くらいまでは楽しく気持ちよく歌うのが良いと考えています。妙に頭声発声を覚えようとして考えすぎて声がでなくなることもあるでしょう。あるいは、声を大きくしようと思い高い声が出なくなることもあります。

 

「どうしたら桜丘のお姉さんたちのように声が響くようになるのか」の答えは

①からだやのどがが大人になること。(大きなからだと大人の声帯ー女の子も変声します)

②音楽の勉強をたくさんして音取りなどに時間がかからなくなったこと。

③歌が楽しくてずっと気持ちよく歌うことができたので専門的に勉強するために音楽高校に進学した。

からだと先生は思います。

そんなお姉さんたちも、もっと上手になろうと焦ったり、発声について考えすぎると思うように歌えなくなります。また、運動が得意だったり勉強やピアノの練習が好きな人はどんどん上手になります。

 

「歌が上手になる秘訣」は

①大きなからだをつくる。

・たくさん食べてたくさん運動をする。それでも大きくならない人はからだ全体を感じながら自分のからだが大きくなったようなイメージを持って歌いましょう。

・今は声がでなくても焦ってはいけません。大人になれば自然に声は出てきます。無理に大きい声や高い声を出そうとしてはいけません。

②ピアノやソルフェージュを毎日欠かさず勉強する。

・ある偉い音楽家の人は「声楽の勉強は声が大人になる高校生くらいから行えばよい。それまでは、ピアノやヴァイオリンなどの練習を一生懸命して、『音楽を演奏することがどんなことか』をたくさん経験する方が良い」と言っています。私の大学時代の声楽科の女声はピアノ科を断念して声が良かったので声楽に転向した人が多かったように思います。

・私は楽譜を読むのは声楽の勉強とは違った行為だと考えています。ですので本気の声を出して譜読みをしてはいけないと思っています。私が大学で教えていただいたテノールの大家のK先生は、バッハの譜読みを1オクターブさげて軽く歌ってらっしゃいました。

 音楽が頭に入って、からだになじむまでは無理をして曲を仕上げようとしてはいけません。私は生徒たちに「暗譜してからが声楽のレッスンです」と言います。音楽がからだになじんで「歌いたい」という楽しい気持ちにならなければ声はよくなりません。ですので、楽譜をしっかり早く読めるようにするためにもピアノを練習しましょう。今はピアノも耳でおぼえて弾く人が多いと聞きますが楽譜を読んで弾けるようにしてください。

③歌をうたう時はあまり細かいことを考えずに楽しむために歌いましょう。

・歌を楽しく歌うために、コツコツからだを鍛えたり、音楽性を伸ばす努力をするのです。その地道な努力は歌をうたいながらするのではなく、別々に行った方が良いというのが私の考えです。それは、歌というものは、歌っている人が「がんばってるな」「きちっと理解してうたってるな」「どんな良い勉強をしたのだろう」という姿勢を感じさせるものではなく、「楽しそう」「悲しそう」「怒っているの?」「泣いているの?」「そんなにうれしいんだ!」などの感情をわかりやすく伝えるものだと思います。それには、歌うあなたが自由で解放された気持ちで歌うことが大切です。歌う時は技術的な事をなるべく考えずに想いのまま歌おうと練習することが大切だと思います。

・基礎練習や楽譜を読む練習には根性が必要ですが、歌う時はがんばって歌わずに気持ちよく歌う癖をつけましょう。

 

 これから具体的に少しずつ発声のことについて書いていきますね。みなさんが明るく楽しく歌っていけるように願っています。

2019年03月29日