180203 2月通常練習①

 本日は一幕3場 M9 の部分を歌詞をつけて通せるように練習をしました。本日は行いませんでしたが、この部分は前のせりふから続いています。お姉さんや継母が自分たちだけお城のパーティーにお出かけをし、シンデレラだけを留守番させる「イジメ」の場面です。私たちの行うロッシーニのオペラでは家来に変装した王子がこの様子を見ている設定になっています。すでにシンデレラにひとめぼれをしている王子は、「胸が張り裂ける。でも今はどうにもならない」と歌っています。この設定、面白いと思いませんか?

 この場面の家来たちは独唱、または重唱で行います。2月17日のコンクールで歌が上手だった子どもが選ばれます。ソロはまずは、声やことばが遠くまで聴こえないと役に立ちません。頭声発声や高い声が出る事よりも、からだ全体を使った呼吸と鼻腔を中心とした共鳴をつかむことが大切です。軟口蓋をしっかり上に保ち、舌根を下げる、あごが上がらないで歌う習慣を身に付けましょう。まずは、良い姿勢で歌えることですね。

 また、しっかりとした毎日の練習ができるようになって、音感を身に付けてください。階名唱になれたり、レッスン生はコールユーブンゲンはなるべく早く終わり、コンコーネもどんどん進みましょう。風邪やインフルエンザになると練習ができなくなりますので、食べ物の好き嫌いをなくし、規則正しい生活を送る事や、手洗いうがい、部屋の清掃などの清潔を保つ習慣や、運動をして体力をつけることも大切です。また、将来、芸大などに進学して声楽家やオペラ歌手、あるいはミュージカルの歌手を目指す人は、からだが大きいことは声量に有利です。良く食べて運動して少しでもからだを大きくしておきましょう。でも、運動のし過ぎでからだが細い上に固い筋肉を作ってしまうと固く鋭い声しか出なくなる場合が多いので気をつけたいです。体調が悪いまま努力してしまうような生活は歌い手には向きませんので、しっかりからだを休めることのできる勇気や大らかさも大切です。

 ことばや歌詞の表現がしっかりできる頭の良さも必要です。国語力がない人のせりふや演技、そして歌はとても頭の悪そうなものになります。葵さんや日和さん、栞さんの表現力が優れているのは学校でもしっかり勉強している上に音楽を強く愛して大切にしているからです。みなさんは目標にできる先輩たちがいます。幸せだと思います。

 読書をしたり、オペラやミュージカル、演劇も本当に良いものを積極的に鑑賞して欲しいと思います。そして、まずは感動する心を身につけ、更にそこから、自分の音楽や演技に使えるものをまねることができるような人に成長してもらえたら嬉しいです。積極的に学校の勉強をする姿勢と、音楽を愛する心を身に付けて欲しいと思います。

 このように、歌が上手になるには人として大切なことができるようになる要素がほとんど含まれています。だからとても教育的なのです。

 

2018年02月05日