190317 オーディション・日比先生レッスン

3月16日(土)音楽館ホールに於きまして、午前中は桜丘高等学校音楽科パートナーシップレスナーの
日比啓子先生声楽特別講座。午後は日比先生に審査員をお願いして
第10回ファミリーコンサート コーラスミュージカル「With…ウィズ」のキャストオーディションを行いました。

日比啓子先生は東京藝術大学および同大学院を修了後ドイツを中心に声楽家、オペラ歌手として活躍され、帰国後は東京二期会などで様々なオペラ、コンサートで活躍。東京藝術大学、国立音楽大学、東邦音楽大学などで声楽やオペラの指導もされておられる日本を代表するソプラノの一人です。

特別レッスンで生徒たちは次の段階へ進むプロセスを提示されると同時に1人1人を大変ていねいに教授されました。
オーディションは合唱団SakuraCantabileの団員30名が、コールユーブンゲン、コンコーネなどの課題曲と歌曲、キャスト別課題を演奏しました。年々上手になっていく子どもたちの姿に感動を覚えました。当たり前かもしれませんが、音楽科に進学した3名の1年生の演奏は圧倒的で専門課程で1年間勉強する意義を感じました。中学生では長浜優さんのこの2ヶ月ほどの成長が著しくスコアを何度も読み返してこのミュージカルをすべて熟知した上でのポストマンを表現しました。スコアの表紙に描かれた絵がそれを物語っています。小学生では私が発声練習の時にほめた、小久保姉妹と山本眞子ちゃんの演奏、西浦瑞歩ちゃんのブリキが特に印象的でした。4人とも色々な面でのポテンシャルの高さとCantabileが好きだという気持ちががその歌やセリフから感じ取られました。今後がとても期待されます。是非、桜丘音楽科を目指して欲しいです。中学までの勉強をしっかり行ない学力をつければ葵さんや日和さんのような特待生もあります!

 さて、歌が好きで努力をしていても、壁にぶち当たってなかなか思うように歌えなくなるのが歌の難しさです。成長期のみなさんはその年齢に合わせた発声をしたり、胸声と頭声のバランスを変えていったりしなければなりません。日和さんや和珠さんが凄い声が出るようになったのは、からだが早く大人に近づいて本格的な大人の発声を試みることができるようになったがらです。窪田真由さんは、受験やコンサートのプレッシャーから解放された今になって、高校3年生らしいとても素晴らしい歌が歌えるようになり、日比先生のレッスンでは「こんな素晴らしい生徒いたかしら?」と言っていただけるくらい良くなりました。

 今、うまくいかなくても「うまくなりたい」「気持ちよく歌いたい」と思い続け、レッスンの先生を信じて指導に従って練習することが大切です。たまに、もっと上手になろうとして、他の先生にみてもらう人がいますが、目指す発声は同じでもアプローチの仕方がそれぞれの先生で違うので、生徒は混乱して成長が止まってしまうことがほとんどです。親に聴いてもらってアドバイスをもらうのも良くありません。音楽がわかる親は特に良くありません。声と心は一体ですので、今、ここで教えていただいているそれぞれの先生に不安を感じた時点で声の成長は止まります。信じて練習することが成長への近道です。また、信じることで教師も生徒に真剣に向き合うことができます。

 キャストが決まり公演に向けて本格的に始動しますね。1人1人の力量アップも大切ですが、これからは、みなさんが一致団結をして良いステージを創らなければなりません。アイプラザで回転舞台の使用や奈落からのアップダウンもあるとても素敵な演出があるようです。集中力をしっかり持った練習を続けて大成功へと導きましょう!

2019年03月18日